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ドル円は横ばい、米雇用統計待ちか

ドル円は横ばい、米雇用統計待ちか

ドル円は横ばい、米雇用統計待ちか

掲載日:2026.05.08

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本日のポイント

  1. 1 米・4月雇用統計
  2. 2 米・5月ミシガン大学消費者信頼感指数【速報値】

7日のNY市場では、ドル買いが優勢となった。米国とイランが戦闘終結に向けた限定的な暫定合意に近づいていると伝わったものの、双方にはなお隔たりが残っており、市場では中東情勢の先行き不透明感が改めて意識されたことが背景にある。こうした中、ドル円は序盤に156.17円まで下落する場面があったが、その後はリスクオフのドル買いが強まり、終盤にかけて156.97円まで上昇した。一方、ユーロドルは一時1.1778ドルまで上昇したものの、その後はドル買い地合いが重しとなり、終盤は1.1725ドル近辺で推移した。

本日の東京市場では、主要通貨は横ばい圏で推移した。週末を控える中、今晩の米雇用統計やイラン情勢の展開を見極めたい向きが多く、午後にかけて様子見ムードが強まった。ドル円は朝方から156円後半で推移し、仲値公示付近に156.98円まで買われる場面もあったが、為替介入への警戒感もあり上値を追う動きは限られた。その後も値幅は20銭程度にとどまり、156円後半を中心とした小動きとなった。 ユーロドルは1.172ドル台での推移が続いたが、終盤では買いが強まっている。

本日のポイントは、21:30の米・4月雇用統計と、23:00の米・5月ミシガン大学消費者信頼感指数だ。雇用統計は、非農業部門雇用者数や失業率、平均時給を通じて、米景気やFRBの金融政策見通しに大きな影響を与えやすい重要指標だ。前回3月分は非農業部門雇用者数が17.8万人増と強い結果だったが、今回は6.2万人増へ伸びが大きく鈍化する見込みとなっている。失業率は4.3%で横ばい、平均時給は前月比0.3%、前年比3.8%が予想されている。結果が予想を上回れば労働市場の底堅さが意識されてドルを支える可能性がある一方、弱い内容となれば景気減速懸念や利下げ観測を通じてドル売り材料となりやすい。特に足元では新規失業保険申請件数が低水準を維持している一方、雇用者数の伸び鈍化も見込まれており、雇用の強さがどこまで保たれているかが注目される。 また、23:00には米・5月ミシガン大学消費者信頼感指数も公表される。ミシガン大学消費者信頼感指数は、米個人消費の先行きを探るうえで注目されやすい指標だ。前回4月確報値は49.8と、3月の53.3から低下しており、消費者心理の弱さが目立っていた。今回の市場予想は49.5で、さらに小幅な低下が見込まれている。雇用統計ほどのインパクトはないものの、予想以上に弱ければ景気や消費の先行き不安を通じてドル売りにつながる可能性がある一方、下げ止まりが確認されればドルの下支え材料となる余地がある。

加藤健一

著者:加藤健一

著者:加藤健一

大手証券会社でリサーチ業務に10年以上従事した後独立し、現在はFX・暗号資産・株式市場を専門とするマーケットストラテジストとして活動。為替・株価・仮想通貨の値動きに影響を与える経済指標、中央銀行の政策、地政学リスク、投資家心理といった要素を多角的に読み解き、タイムリーな市況レポートを発信している。