雇用統計でトレンド発生するか注目

掲載日:2025.09.05
本日のポイント
- 欧・第2四半期GDP(確定値)
- 米・8月雇用統計
4日のNY市場では、21:15に発表された米・8月ADP雇用統計が予想より弱かったことや、21:30に発表された米・前週分新規失業保険申請件数が予想を上回ったことを受け、それぞれの発表直後にドルが一時的に売られた。しかし、売りは続かず、すぐに買い戻される。その後23:00に発表された米・8月ISM非製造業景況指数が予想以上に上昇していたことで、ドル買い。ドル円は日足200SMA付近の148.77円まで上昇した。その後、148円台半ばまで下落し取引を終えた。ダウ平均株価は利下げ観測の上昇にともない4日ぶりの上昇。8月28日につけた過去最高値に迫った。
本日の東京市場では、ドル売り傾向、ドル円は午前中に148.1円まで下落した。午後は148円台前半で停滞。ユーロドルは1.167ドル台まで上昇し、その後は横這い。米・8月雇用統計を前に動意が薄い様子。日経平均は、日米間の関税を巡る不透明感が後退したことが好感され続伸。前日比438円高となった。
本日の指標は18:00に欧・第2四半期GDP(確報値)が発表される。速報値や改定値通りの前期比0.1%が予想されている。米国との関税の影響で年内は伸びが限定的となることが想定されているため、確報値で下方修正された場合はユーロ売りとなる可能性がある。21:30には米・8月雇用統計が発表される。米労働省労働統計局(BLS)が、米国の労働者の雇用状況を調査した指標。非農業部門雇用者数・失業率・平均時給は特に注目度が高く、市場への影響がかなり大きい。前回の7月分では非農業部門雇用者数が予想を下回ったことや、過去2ヵ月分の数値が大幅に下方修正されたことを受けて9月FOMCでの利下げ観測が強まり、ドルが強く売られた。今回の市場予想は非農業部門雇用者数が7.5万人、失業率が4.3%、平均時給が前月比0.3%となっている。非農業部門雇用者数は前月からやや上昇する見込みだが、失業率と平均時給は前月より弱くなるとみられており、労働市場が軟調に推移することが予想されている。7月雇用統計以降、停滞感の強い為替市場だが、今回の雇用統計でトレンドが発生するか注目。