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衆院選の結果受け円売り先行するも反騰

衆院選の結果受け円売り先行するも反騰

衆院選の結果受け円売り先行するも反騰

掲載日:2026.02.09

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本日のポイント

  1. 1 欧・ラガルドECB総裁の発言
  2. 2 米・要人発言

6日のNY為替市場では週末に行われた日本の衆院選挙を睨んだ様子見ムードが強く、小幅な値動きとなった。24:00の2月ミシガン大学消費者信頼感指数は予想を上回ったものの、構成項目である1年先の期待インフレ率が予想を下回ったこともあり、ドル買いにつながりにくかった。ドル円はNY市場前半、157.0円を挟んだレンジ推移が続き、後半は157.1円付近での小幅な値動き。ユーロドルは1.181ドル台で方向感に欠ける値動きに終始した。一方でゴールドは資産の逃避先となったためかじわじわと小幅に高値を切り上げる展開が続き、4,971ドルの高値をつけた。

本日の取引では、昨日に投開票が行われた衆院選挙で自民党が単独で総議席数の3分の2以上を確保したことを受け、早朝は円売りが先行した。ただ、すぐに円買いに転じると、その後の三村財務官による円安牽制発言が伝わったことで更に円の買戻しが進んだ。今回の円買いは衆院選の結果が出たことによる利確の動きも絡んでいるとみられるが、今後円売りの局面では為替介入やレートチェックへの警戒がドル円やクロス円の重しとなるか。ドル円は先週終値から約0.4円高い157.5円台で寄り付くと、一時157.66円まで上昇したが、その後3営業日ぶりの安値となる156.21円まで反落。以降は上値が重い展開が続いている。ユーロドルは堅調に推移し、1.1853ドルまで上昇。ゴールドは5,000ドルをやや超えた水準での揉み合いとなっている。

本日は注目度の高い経済指標の発表が予定されていないため、ポイントは欧米の要人発言となる。欧州では、17:00からリトアニア中銀のシムカス総裁、21:00からECBのチーフエコノミストであるレーン専務理事、25:00からラガルドECB総裁とドイツ連銀のナーゲル総裁が発言予定だ。先週のECB理事会では、金利据え置きが決定され、ラガルド総裁の会見では現在の金利水準が適切であると従来通りの言及が繰り返された。しかしその一方で、ユーロ高によるインフレ率下落への影響についても言及したことで、一時的なユーロ売りにつながった。本日発言が予定されている各人のユーロ高とインフレ率に関する認識を確認したい。また、米国では27:30からウォラーFRB理事、28:30からミランFRB理事、そして29:15からアトランタ連銀ボスティック総裁が発言予定。1月の会合では金利据え置きが決定されたが、本日発言予定のウォラー氏とミラン氏は労働市場を懸念し、利下げを主張していた。一方で、ボスティック氏はFOMCでの投票権は持っていないが、年内の利下げに否定的なタカ派的意見を述べている。三者の今後の見通しを確認したい。

加藤健一

著者:加藤健一

著者:加藤健一

大手証券会社でリサーチ業務に10年以上従事した後独立し、現在はFX・暗号資産・株式市場を専門とするマーケットストラテジストとして活動。為替・株価・仮想通貨の値動きに影響を与える経済指標、中央銀行の政策、地政学リスク、投資家心理といった要素を多角的に読み解き、タイムリーな市況レポートを発信している。