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米・雇用統計に注目

MARKET REPORT

マーケットレポート

米・雇用統計に注目

米・雇用統計に注目

掲載日:2026.02.11

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本日のポイント

  1. 1 米・1月雇用統計
  2. 2 米・ボウマンFRB副議長の発言

10日のNY市場では円買いが続いた。22:30に発表された10-12月期四半期雇用コスト指数と12月小売売上高は揃って弱い結果となり、発表後は円以外の主要国通貨に対してもドル売りが強まった。22:00台に155.0円を下抜けたドル円は、指標発表後に154.04円まで下落。この日の高値から2円以上、値を下げる動きとなった。一時154.58円まで買い戻される場面もあったが、上値は重く、それ以上の上昇にはつながらなかった。一方、ユーロドルは指標発表後に強まったドル売りの影響で1.1928ドルまで上昇したものの、その後、1.189ドル台に押し戻された。本日に控える米・雇用統計に向けた様子見ムードからか、1.19ドルを挟んだレンジの動きに止まることとなった。

本日は建国記念日で東京市場が休場。同時間帯の為替市場では、前日までに続き円買いが進んだ。昨日まで2日続けて約2円の下げを記録したドル円は、本日日中も下落幅を拡大。15:00過ぎの時点で152.79円の安値をつけている。日米のレートチェック報道の後に付けた安値に迫り、米・雇用統計の結果によっては下抜ける可能性も考えられる。ユーロドルは朝方に1.187ドルまで下落したが、その後反騰。ただ、1.192ドル台まで上昇すると売られる展開は続いており、前々日NY市場から続くレンジ内での動きを継続。ゴールドは5,050ドル付近で小幅な値動きとなっている。

本日の注目ポイントは22:30の米・1月雇用統計だ。また、その後24:15から予定されているボウマンFRB副議長の発言内容も確認したい。1月雇用統計は今月6日発表予定だったが、米国機関閉鎖の影響で本日に延期。今回は、通常の月次指標に加え、年次ベンチマーク改定も発表される。市場予想は非農業部門雇用者数が+7.0万人、失業率が4.4%、平均時給が前月比+0.3%、前年比+3.6%。失業率と平均時給の前月比は横ばいだが、非農業部門雇用者数と平均時給の前年比は前回から伸びが拡大する見込み。なお、ベンチマーク改定では、2025年3月までの1年間の雇用者数増加が91万1,000人下方修正される可能性が示されている。また、昨日、国家経済会議のハセット委員長が「減少を想定しておくべきだろう」と発言していることもあり、下ブレへの警戒がやや強まっている可能性がある。雇用市場が想定より弱いことが示されれば、利下げ期待が高まる可能性がある。指標発表後の反応を確認したい。24:00からのボウマンFRB副議長の発言では、雇用統計の結果に対する発言が期待される。同氏は先日、「労働市場は脆弱さを増しており、今後数カ月に悪化し続ける可能性がある」とし追加利下げの用意が必要であるとの見解を示している。米・雇用統計の結果が市場予想より弱ければ、この意見を強める可能性がある。

加藤健一

著者:加藤健一

著者:加藤健一

大手証券会社でリサーチ業務に10年以上従事した後独立し、現在はFX・暗号資産・株式市場を専門とするマーケットストラテジストとして活動。為替・株価・仮想通貨の値動きに影響を与える経済指標、中央銀行の政策、地政学リスク、投資家心理といった要素を多角的に読み解き、タイムリーな市況レポートを発信している。