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ドル買い優勢も東京市場は様子見

ドル買い優勢も東京市場は様子見

ドル買い優勢も東京市場は様子見

掲載日:2026.03.26

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本日のポイント

  1. 1 米・新規失業保険申請件数
  2. 2 米・要人の発言

25日のNY市場では、ドル買い優勢で推移した。中東情勢の先行きがなお不透明で、世界的なインフレ懸念も意識されていることから、有事のドル買いが続いている。イラン外相は米国との協議自体は行われていないと説明しており、米ホワイトハウスも強硬姿勢を崩していない。そのため、市場では事態の沈静化を判断しにくい状況だ。また、インフレ圧力の高まりから米国では金融引き締め観測もやや強まり、FRBが年内に0.25%の利上げを行う可能性もわずかながら意識されている。ドル円はNY市場開場後から堅調に推移し、159.49円まで上昇した。足元の焦点は、今月23日の高値159.65円や19日高値の159.8円を超えるかどうかだと考えられる。ユーロドルは軟調に推移し、1.1555ドルまで下落した後、1.15ドル台後半での揉み合いとなった。

本日の東京市場では、主要通貨で方向感を欠いた値動きが続いた。中東情勢や原油高を背景にドル高圧力は意識されているものの、介入警戒感や材料難から、全体としては様子見ムードの強い展開となっている。ドル円は159円台半ばで揉み合い、ユーロドルは1.156ドル台での小幅な値動きとなっている。

本日のポイントは21:30の米・新規失業保険申請件数と、複数予定されている米国要人発言だ。新規失業保険申請件数は、米国で新たに失業保険を申請した人数を週次で示す指標で、足元の労働市場の強弱を早い段階で確認できる材料として注目されやすい。今回の市場予想は21.0万件で、前回の20.5万件から小幅に増加する見込み。予想を上回れば雇用の鈍化が意識されてドル売りにつながる余地があり、逆に予想を下回れば労働市場の底堅さが意識され、ドルを支える材料となる可能性がある。本日はFRB高官の発言も相次ぐ。29:00のクックFRB理事の発言、NY市場閉場後の翌7:30にミランFRB理事、翌8:00のジェファーソンFRB副議長の発言が予定されている。クック理事は「金融安定についての考察」、ミラン理事は「FRBのバランスシート」、ジェファーソン副議長は「経済見通しとエネルギーの影響」をテーマに発言する予定となっている。特に足元では中東情勢を受けたエネルギー価格の上昇が米金融政策の見通しに影響しやすくなっており、ジェファーソン副議長の発言は金利やドル相場に波及する可能性がある。市場では原油高を背景にFRBの早期利下げ観測が後退しているため、要人発言の内容次第ではドルの方向感が強まる場面もありそうだ。

加藤健一

著者:加藤健一

著者:加藤健一

大手証券会社でリサーチ業務に10年以上従事した後独立し、現在はFX・暗号資産・株式市場を専門とするマーケットストラテジストとして活動。為替・株価・仮想通貨の値動きに影響を与える経済指標、中央銀行の政策、地政学リスク、投資家心理といった要素を多角的に読み解き、タイムリーな市況レポートを発信している。