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東京市場は様子見、米指標に注目

東京市場は様子見、米指標に注目

東京市場は様子見、米指標に注目

掲載日:2026.04.09

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本日のポイント

  1. 1 米・第4四半期GDP【確報値】
  2. 2 米・2月PCEデフレーター

8日のNY市場では、序盤にドル売りが先行したものの、その後は買い戻しが優勢となった。米国とイランによる2週間の停戦合意を受け、有事のドル買いがいったん巻き戻されたことが背景にある。ただ、停戦の持続性にはなお不透明感が残っており、ドル売り一巡後はドルが持ち直した。また、FOMC議事要旨では、原油高を背景にインフレ上振れリスクへの警戒が強まり、一部では利上げの可能性にも言及がみられたことから、ややタカ派寄りの内容と受け止められた。ドル円は一時157.9円まで下落したものの、その後は158.73円まで反発した。ユーロドルはNY市場序盤に1.172ドルと3月2日以来の高値を付けたが、その後は1.16ドル台半ばまで反落した。

本日の東京市場では、朝方に円売りが進んだ後、様子見ムードの強い展開となった。米・イラン停戦合意を巡って強硬姿勢と柔軟姿勢が交錯し、合意の持続性にはなお不透明感が残った。加えて、11日に予定されている米・イランの直接協議を前に、市場では結果を見極めたいとのムードが広がっていた。日本では景況感指標の悪化も意識され、日銀の金融政策判断への影響を見極めたいとの見方も出ていたようだ。こうした中、ドル円は朝方に158円半ばで推移した後、仲値にかけて買いが入り、一時159円目前まで上昇したが、その後は伸び悩み、158円後半を中心とする推移となった。一方、ユーロドルは1.166ドル台を中心とするもみ合いに終始した。

本日のポイントは、21:30発表の米・第4四半期GDP【確報値】と、同時刻に発表される米・2月PCEデフレーターである。GDPは、米国において新たに生産・提供された財やサービスの総額を示し、経済成長率はこのGDPがどの程度伸びたかを表す。前回の改定値では、第4四半期GDPは年率0.7%と、速報値の1.4%から大きく下方修正された。今回の市場予想は速報値どおりの+0.7%となっている。改定が小幅にとどまれば相場の反応は限られやすい一方、再び大きく下方修正されれば、米景気への慎重な見方を通じてドル売り材料となる可能性がある。PCEデフレーターはFRBが重視するインフレ指標の一つだ。総合が前年比2.8%、コアが前月比0.4%、前年比3.0%前後と見込まれている。前年比ではやや鈍化が予想される一方、月次ではなお強めの伸びが意識されている。前回発表時はおおむね予想通りで、為替の反応は比較的限定的だったが、今回は中東情勢を背景にインフレ再加速への警戒が高まっている局面だけに、特にコアPCEが予想を上回ればドル買い、逆に下振れすればドル売りにつながりやすい。

加藤健一

著者:加藤健一

著者:加藤健一

大手証券会社でリサーチ業務に10年以上従事した後独立し、現在はFX・暗号資産・株式市場を専門とするマーケットストラテジストとして活動。為替・株価・仮想通貨の値動きに影響を与える経済指標、中央銀行の政策、地政学リスク、投資家心理といった要素を多角的に読み解き、タイムリーな市況レポートを発信している。