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ドル買い先行も東京市場は小動き、米小売売上高待ちか

ドル買い先行も東京市場は小動き、米小売売上高待ちか

ドル買い先行も東京市場は小動き、米小売売上高待ちか

掲載日:2026.04.21

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本日のポイント

  1. 1 米・3月小売売上高
  2. 2 米・ウォーシュ次期FRB議長候補の指名承認公聴会

20日のNY市場ではドル売りが優勢となった。イランが米国との和平協議への出席を検討していると伝わり、米・イラン停戦合意への期待が広がったことで、有事のドル買いが後退したことが背景にある。こうした中、ドル円は一時158.55円まで下落した後、終盤は158.8円台まで下げ渋った。一方、ユーロドルは独金利の上昇も支えとなって1.1790ドル近辺まで上昇し、高値圏を維持した。

本日の東京市場では、午前中はドル買いが先行したものの、その後は様子見ムードの強い展開となった。 米国とイランによる停戦協議の進捗を見極めたい向きが多く、有事のドル買いは一服しつつある一方、原油高の長期化による貿易赤字拡大圧力や、物価高対策に伴う財政膨張リスクが円の重しとして意識されたか。ドル円は午前中に159円ちょうど付近まで上昇したが、その後158.80円まで反落した。ユーロドルは1.177ドル台前半まで下落した後、小幅なもみ合いとなった。

本日のポイントは、21:30の米・3月小売売上高と、ウォーシュ次期FRB議長候補の指名承認公聴だ。小売売上高は米個人消費の強弱を確認するうえで重要な指標で、米国経済の底堅さを測る材料として注目されやすい。今回の市場予想は+1.4%で、+0.6%だった前回から伸びが加速する見込みだ。足元では中東情勢や原油価格の変動が家計に与える影響も意識されているだけに、結果が予想を上回れば個人消費の底堅さを通じてドルを支える可能性がある一方、下振れなら景気減速懸念を通じてドル売り材料となる余地がある。また、23:00から米上院銀行委員会にてウォーシュ次期FRB議長候補の指名承認公聴が予定されている。ウォーシュ氏は今回の公聴で、金融政策の独立性を尊重する姿勢を示しつつも、近年のインフレ対応やFRBの運営姿勢には厳しい見方を示す見通しだ。もともとタカ派色の強い人物として知られる一方、足元では利下げに比較的前向きな姿勢もみせており、市場としては今後の金利観やFRBの独立性に関する発言を見極めたい局面にある。公聴そのものが直ちに政策決定につながるわけではないが、次期FRB議長候補としての姿勢が改めて意識されれば、米金利やドル相場の材料になる可能性がある。

加藤健一

著者:加藤健一

著者:加藤健一

大手証券会社でリサーチ業務に10年以上従事した後独立し、現在はFX・暗号資産・株式市場を専門とするマーケットストラテジストとして活動。為替・株価・仮想通貨の値動きに影響を与える経済指標、中央銀行の政策、地政学リスク、投資家心理といった要素を多角的に読み解き、タイムリーな市況レポートを発信している。