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中東関連の報道に左右される展開、米重要指標を控えドル円は一段の高値更新をうかがうか

中東関連の報道に左右される展開、米重要指標を控えドル円は一段の高値更新をうかがうか

中東関連の報道に左右される展開、米重要指標を控えドル円は一段の高値更新をうかがうか

掲載日:2026.04.23

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本日のポイント

  1. 1 米・前週分新規失業保険申請件数
  2. 2 米・4月購買担当者景気指数(PMI)

22日のNY市場では、ドル買いが優勢となった。米国とイスラエル、イランの対立が長引くとの懸念が根強く、和平協議が再開する気配も乏しい中、エネルギー市場の混乱が長引くことへの警戒がドル買いにつながった。加えて、戦争がインフレを押し上げるリスクから、FRBが年内に利下げに動く確率は低いとの見方もドルの支えとなった。こうした中、ドル円は序盤に159.55円まで高値を切り上げた。一方、ユーロドルは軟調に推移し、1.170ドルちょうど付近まで下落した。

本日の東京市場では、午前中はドル買いが先行したものの、その後は方向感に欠ける展開となった。9時過ぎに「イラン国内で爆発が発生した」との情報が伝わり、WTI原油(OIL)が前日終値付近の92ドルから97ドルまで一時急伸した。しかし、直後に誤報であったことが伝わると、上げ幅を全て巻き戻して再び92ドル台へ下落。中東情勢関連の報道に左右される状況が続いている。米国とイランによる停戦協議の進捗を見極める動きが広がり、有事のドル買いはいったん一服。一方で、原油高の長期化や財政膨張リスクは円の重しとして意識された。ドル円は誤報を受けて一時159.68円まで上昇したがすぐに159.32円まで反落。その後はじわじわ買い戻されている。ユーロドルは1.170ドルを挟んで揉み合いとなっている。

本日のポイントは、21:30の米・前週分新規失業保険申請件数と、22:45の米・4月購買担当者景気指数(PMI)だ。新規失業保険申請件数は、米労働市場の強弱を早い段階で確認しやすい週次指標だ。前回は20.7万件と低水準で、雇用環境の底堅さを示す結果となった。今回は市場予想が21.2万件となっており、やや増加が見込まれている。結果が予想を下回れば雇用の底堅さが改めて意識されてドルを支える可能性がある一方、予想を上回れば景気減速懸念を通じてドル売り材料となる余地がある。また、22:45の米・4月PMIは、S&Pグローバルが公表する速報値で、米企業活動の足元を早い段階で確認できる指標として注目されやすい。前回3月の確報値では総合PMIが50.3まで低下した。今回は総合値の市場予想が50.6と、前回からやや改善が見込まれている。加えて、製造業・非製造業もいずれも前回から改善予想となっており、企業活動の持ち直しが確認されるかが焦点だ。結果が予想を上回れば米景気の底堅さが意識されてドルを支える可能性がある一方、予想を下回れば景気減速懸念を通じてドル売り材料となる余地がある。

加藤健一

著者:加藤健一

著者:加藤健一

大手証券会社でリサーチ業務に10年以上従事した後独立し、現在はFX・暗号資産・株式市場を専門とするマーケットストラテジストとして活動。為替・株価・仮想通貨の値動きに影響を与える経済指標、中央銀行の政策、地政学リスク、投資家心理といった要素を多角的に読み解き、タイムリーな市況レポートを発信している。