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ドル円は高値圏での横ばい継続

ドル円は高値圏での横ばい継続

ドル円は高値圏での横ばい継続

掲載日:2026.05.21

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本日のポイント

  1. 1 米・前週分新規失業保険申請件数
  2. 2 米・5月PMI

20日のNY市場では、序盤にドル売りが先行した後、横ばい圏での推移となった。トランプ米大統領がイランとの協議は最終段階にあると述べたことで、イラン戦争終結への期待が高まり、米金利の低下とともにドル売りが強まったことが背景にある。一方で、FOMC議事録では多くのメンバーが声明文からの緩和バイアス削除を支持していたことが明らかとなり、FRBのタカ派姿勢も意識された。こうした中、ドル円は一時158.59円まで下落した後、158.8円台後半を中心とする揉み合いとなった。ユーロドルは一時1.1583ドルまで下落した後、トランプ大統領の発言を受けて1.1646ドルまで反発し、その後は1.1630ドル付近での推移となった。

本日の東京市場では、午前中は小幅な横ばいとなった後、午後にかけてややドル買いが優勢となった。米国とイランの協議進展を見極めたいとのムードが続く中、午前は積極的に方向感を出しにくい展開だった。一方で、午後は、ドルがやや買われやすい地合いとなった。こうした中、ドル円は午前中に158円後半を中心とした小動きとなった後、午後にかけて159円台へ水準を切り上げた。ユーロドルは大きな方向感に欠けたものの、午後はやや上値の重い推移となった。

本日のポイントは、21:30の米・前週分新規失業保険申請件数と、22:45の米・5月購買担当者景気指数(PMI)だ。新規失業保険申請件数は、米労働市場の強弱を早い段階で確認しやすい週次指標だ。前回は21.1万件と、その前の19.9万件から上昇しており、雇用環境の悪化が意識された。今回の市場予想は21.0万件で、前回からやや改善する見込みとなっている。結果が予想を下回れば雇用環境の底堅さが意識されてドルを支える可能性がある一方、予想を上回れば雇用鈍化への警戒からドル売り材料となる余地がある。また、22:45には米・5月購買担当者景気指数(PMI)の速報値が発表される。PMIは米企業活動の足元を早い段階で確認できる指標で、製造業・非製造業の両面から景気の勢いを測る材料として注目されやすい。前回4月分は、製造業PMIが54.5、非製造業PMIが51.0、コンポジットPMIが51.7となり、いずれも3月分から改善した。今回は製造業PMIが53.8、非製造業PMIが51.1、コンポジットPMIが51.6と見込まれており、前回からはやや鈍化する見通しだ。ただ、いずれも景況感の拡大・縮小の分岐点である50は上回る予想となっており、企業活動の底堅さが維持されるかが焦点となる。結果が予想を上回れば米景気の底堅さが意識されてドルを支える可能性がある一方、予想を下回れば景気減速懸念を通じてドル売り材料となる余地がある。

加藤健一

著者:加藤健一

著者:加藤健一

大手証券会社でリサーチ業務に10年以上従事した後独立し、現在はFX・暗号資産・株式市場を専門とするマーケットストラテジストとして活動。為替・株価・仮想通貨の値動きに影響を与える経済指標、中央銀行の政策、地政学リスク、投資家心理といった要素を多角的に読み解き、タイムリーな市況レポートを発信している。