ドル円は162円台で上値重く推移
掲載日:2026.07.09
本日のポイント
- 米・新規失業保険申請件数
- 米・6月中古住宅販売件数
8日のNY市場では、ドル買いが優勢となった。トランプ米大統領が「イランとの停戦は終わり」と発言したことや、米国によるイラン攻撃実施が伝わったことで中東情勢の先行き不透明感が再び強まった。これを受けて原油価格が上昇し、インフレ再燃への警戒も意識される中、リスク回避のドル買いが入りやすい状況となった。一方、FOMC議事要旨では6月会合で数人が利上げの論拠を認識していたことが示されたものの、為替相場への影響は限定的だった。こうした中、ドル円はNY市場で162.71円まで上昇した。その後は買い一巡となり、後半には162.50円付近まで小幅に反落し、終盤は162.64円付近で取引を終えた。一方、ユーロドルは原油価格の上昇が重しとなり、1.1400ドル付近を挟んで上値の重い展開となった。ただ、後半は米金利低下に伴うドル売りを受けて1.1430ドルまで上昇し、1.1417ドル付近で取引を終えている。
本日の東京市場では、前日のドル買い地合いを引き継ぎ、朝方はドル円が底堅く推移した。ただ、162円台半ばでは政府・日銀による為替介入への警戒感が意識されたほか、日本の財政懸念も円売り材料としては一服し、上値を追う動きは続きにくかった。こうした中、ドル円は162.38円付近で始まった後、162円台半ばまで上昇する場面があった。ただ、その後は買いが続かず、午後にはドル売り・円買いが入り、162.25円付近まで水準を切り下げた。ユーロドルは東京時間では1.14ドル台前半を中心に推移した。
本日のポイントは21:30の米・新規失業保険申請件数と、23:00の米・6月中古住宅販売件数だ。新規失業保険申請件数は、市場予想が21.8万件と前回の21.5万件から小幅な増加が見込まれている。前週の米雇用統計で雇用者数の伸び鈍化が意識された後だけに、労働市場の減速が一時的なものか、広がりを伴うものかを確認する材料となる。申請件数が予想を下回れば、雇用環境の底堅さが意識されドルの支えとなりやすい一方で、予想を上回る増加となれば、米利上げ観測の後退が改めて意識され、ドルの上値を抑える可能性がある。また、米6月中古住宅販売件数にも注目したい。市場予想は420万件と、前回の417万件から小幅な改善が見込まれている。住宅ローン金利の高止まりが住宅需要の重しとなる中、販売件数が予想を上回れば、住宅市場の底堅さが確認され、米景気への過度な懸念が和らぐ可能性がある。一方、弱い結果となれば、金利高の影響による住宅市場の停滞が意識され、米金利低下を通じてドルの上値を抑える材料となりやすい。