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中東警戒と米金利をにらみ、ドル円は162円台

中東警戒と米金利をにらみ、ドル円は162円台

中東警戒と米金利をにらみ、ドル円は162円台

掲載日:2026.07.13

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本日のポイント

  1. 1 米・ボウマンFRB副議長の発言
  2. 2 米・ウォラーFRB理事の発言

先週金曜10日のNY市場では、ドル売りが先行した。米国では注目度の高い経済指標の発表がない中、トランプ米大統領がイランとの交渉を継続する姿勢を示したことで、中東情勢への過度な警戒感がいったん後退した。前日に意識されていたリスク回避のドル買いが一服し、ドル円は上値の重い展開となった。もっとも、午後にかけては米金利が上昇したことで、ドルは下げ渋った。こうした中、ドル円は161.85円付近でNY市場に入り、ドル売りが優勢となる中で一時161.28円まで下落した。その後は米金利上昇を背景に161.80円付近まで持ち直し、161.76円付近で取引を終えた。一方、ユーロドルは一時1.1412ドルまで下落した後、トランプ米大統領の発言を受けて1.1442ドルまで反発した。ただ、午後は再び1.1410ドル付近まで反落し、1.1412ドル付近でクローズした。

本日の東京市場では、中東情勢の緊迫化を受けた原油高や有事のドル買いが意識され、朝方はドル円が底堅く推移した。週末も米国とイランの報復の応酬が続いたことで、週明けの原油先物価格は大幅高で始まり、為替市場でもドル買いが先行した。一方、明日に米CPIやFRB議長の議会証言を控えているためか積極的に上値を追いにくく、日本株の急落も円買い材料として意識された。こうした中、ドル円は朝方に162円台を回復し、午前には162.17円まで上昇した。その後は日本株安を受けて162円を割り込む場面もあったが、政府がGPIFの資産構成割合変更を想定していないと報じられると、国内投資強化への思惑が後退し、円売りが再び優勢となった。午後には162.33円付近まで上昇し、15時時点では162.27円付近で推移した。ユーロドルは有事のドル買いや米10年債利回りの上昇を受けて上値が重く、1.13ドル台後半を中心に推移した。

本日のポイントは、米・ボウマンFRB副議長の発言と、米・ウォラーFRB理事の発言だ。ボウマン副議長は「金融規制の近代化」をテーマに発言する予定で、金融規制が主な内容となる。金融政策そのものを主題にした講演ではないものの、足元では前週の弱い米雇用統計後に米利上げ観測が後退しており、インフレや労働市場、政策運営に踏み込む発言があれば米金利やドル相場が反応する可能性がある。また、ウォラーFRB理事は政策討論への参加が予定されている。前週には、高インフレリスクが現在のFRBにとって主要なリスクだとの見方を示しており、労働市場よりも物価上振れを重視する姿勢が改めて示されれば、米金利上昇を通じてドルの支えとなりやすい。一方、雇用減速や景気への配慮が目立てば、ドルの上値を抑える材料となる。

加藤健一

著者:加藤健一

著者:加藤健一

大手証券会社でリサーチ業務に10年以上従事した後独立し、現在はFX・暗号資産・株式市場を専門とするマーケットストラテジストとして活動。為替・株価・仮想通貨の値動きに影響を与える経済指標、中央銀行の政策、地政学リスク、投資家心理といった要素を多角的に読み解き、タイムリーな市況レポートを発信している。