円買い継続し、ドル円は157円台へ下落
掲載日:2026.09.03
本日のポイント
- 米・前週分新規失業保険申請件数
- 米・8月ISM非製造業景況指数
2日のNY市場では、ドル売り・円買いが優勢となった。米8月ADP雇用統計は前月比3.8万人増と、市場予想の4.7万人増を下回る結果。ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁が、インフレは緩やかな鈍化基調にあり、現在の金利は適切な水準との認識を示したことも、米長期金利の低下とドル売りにつながった。前日の高田日銀審議委員によるタカ派的な発言を受け、日銀の早期利上げ観測が高まっていたことも円買いを後押ししている。その後、ドル円が急落すると、円買い介入やレートチェックを巡る観測が浮上。ただし、日米当局から実施を確認する発表はなく、市場では介入の可能性に懐疑的な見方も出ている。ベージュブックでは、米景気が小幅に拡大し、雇用はわずかに増加、物価は緩やかに上昇したことが示されたが、相場への影響は限られた。こうしたなか、ドル円は159.72円から158.22円まで下落した後、158.71円で取引を終了。一方、ユーロドルは1.1566ドルから1.1609ドルまで上昇し、1.1588ドルで取引を終えた。
本日の東京市場では、円買いが優勢となった。前日の高田日銀審議委員の発言を受け、9月の日銀追加利上げを織り込む動きが一段と広がった。利上げペースが従来の想定より速まるとの見方も浮上し、円売り持ち高を解消する動きが強まっている。また、原油価格や米長期金利の上昇が一服したことで、前日までドルを支えていた材料も弱まった。ドル円は朝方に158.97円まで上昇したものの、その後は157.55円付近まで下落。ユーロドルは1.1584ドルから1.1600ドル前後まで上昇した。なお、円はユーロやポンドに対しても買われており、円全面高の展開となっている。
本日のポイントは、21:30に発表される米前週分新規失業保険申請件数と、23:00に発表される米8月ISM非製造業景況指数だ。新規失業保険申請件数の市場予想は20.5万件と、前回の20.3万件から小幅に増加する見通し。前回は市場予想の20.8万件を下回り、2週連続で減少した。申請件数は今年のレンジ下限付近にあり、採用の鈍化がみられる一方で、企業による解雇は依然として少ないことを示している。今回は前日のADP雇用統計が予想を下回った直後であり、申請件数が予想以上に増えれば、雇用減速への警戒から米金利低下とドル売りにつながりやすい。反対に予想を下回れば、労働市場の安定が意識され、ドルが買い戻される可能性がある。ただし、前回は予想より強い結果でもドル円の上昇が約8pipsにとどまっており、予想との差が小さければ反応は限定的となりそうだ。米8月ISM非製造業景況指数の市場予想は54.1で、前回と同水準となっている。前回は54.1と景気拡大・縮小の境目となる50を上回ったものの、市場予想の54.5には届かなかった。特に雇用指数が47.4まで低下し、サービス業の採用の弱さが示されている。今回、総合指数が予想を上回り、雇用指数や仕入れ価格指数も上昇すれば、米景気とインフレの底堅さから利上げ観測が強まり、ドル買いにつながりやすい。一方、総合指数が下振れ、雇用指数も50を下回る状態が続けば、翌日の米雇用統計を前にドル売りが強まる可能性がある。総合指数だけでなく、雇用と仕入れ価格の内容も確認したい。