ドル円は米金利上昇と円売りで158円台を回復
掲載日:2026.10.06
本日のポイント
- 米・8月貿易収支
- 米・要人発言
5日のNY市場では、ドル買いが先行した後に伸び悩んだ。GPIFが9月会合で基本ポートフォリオの検証を議論しなかったとの報道を受けて円売りが入り、米10年債利回りも一時5.34%台と2002年以来の高水準まで上昇したことがドルを支えた。一方、ISM非製造業景況指数が54.9と予想の55.0および前回の55.4を下回り、ドル買いの勢いは後退した。フランスやスペインの政治・財政不安を背景にユーロ売りも続いた。ドル円は157.44円から158.30円まで上昇した後、157.91円で取引を終えた。ユーロドルは1.1161ドルまで下落した後、1.1223ドル付近まで持ち直した。
本日の東京市場では、ドル高・円安がやや優勢となった。東京株式市場が堅調に推移したことでリスク選好の円売りが入り、米10年債利回りの上昇や原油価格の持ち直しもドル買いを後押しした。ロンドン勢の参入後には米金利と原油が下落し、ドル円は一時調整したが、フランスの財政赤字懸念を背景とするユーロ売り・ドル買いがドル全般を支えた。植田日銀総裁が基調的な物価上昇率は2%に近づいていると述べた一方、市場が期待したほど積極的な利上げ姿勢は示されなかったことも円売り材料となった。ドル円は東京午前に157.77円まで下落した後、午後には158.24円まで上昇した。ユーロドルは1.1203ドルまで下落し、ユーロ円は177円台前半で推移した。
本日のポイントは、21時30分発表の米8月貿易収支と要人発言だ。米8月貿易収支は1020億ドルの赤字と、前回の886億ドルから赤字幅が拡大する見通し。赤字が予想より小さければ、米景気やGDPへの懸念が和らぎ、ドル買いにつながりやすい。反対に赤字が大きく拡大すれば、成長鈍化懸念からドルの重しとなる可能性がある。要人発言は22時05分からのウィリアムズNY連銀総裁、23時45分からのボウマンFRB副議長の発言が予定されている。ウィリアムズ総裁はFOMCで常時投票権を持つため、弱い雇用統計を受けた追加利上げの判断やインフレ見通しへの言及が注目される。雇用減速を重視して追加利上げを急がない姿勢を示せばドル売り、インフレの根強さや追加引き締めの必要性を強調すればドル買いが入りやすい。ボウマン副議長は質疑応答を予定しており、金融政策に踏み込む発言が出るかが焦点となる。ウィリアムズ総裁の発言直後だけに、ボウマン副議長が異なる見解を示した場合は、米金利とドル円の値動きが大きくなる可能性がある。