AI株急落でリスク回避の円買い
掲載日:2026.11.06
本日のポイント
- 米・10月雇用統計
- 米・11月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)
11月5日のNY市場では、ドル円は上昇後に反落した。米新規失業保険申請件数は18.9万件と市場予想を下回り、57年ぶりの低水準となった。7-9月期の米非農業部門労働生産性も前期比年率+3.6%と予想を上回ったため、序盤は米景気の底堅さを意識したドル買いが優勢となった。また、BOEは市場予想通り0.25%の利上げを決定し、ベイリー総裁が追加利上げの可能性を示唆したことで、ポンドは一時買われた。しかし、米中間選挙後のAI関連規制や投資減速への懸念から米株が急落すると、リスク回避の円買いと米国債買いが強まった。ドル円は158.50円まで上昇した後、157.54円まで下落し、157円台後半で取引を終えた。ユーロドルは1.1203ドルから1.1244ドルまで反発し、ユーロ円は177.85円から177.00円まで下落した。
本日の東京市場では、朝方に円買いが先行した後、ドル円は下げ渋った。前日の米AI関連株の急落を受け、アジア株も全面安となり、日経平均は一時4300円超下落した。リスク回避の円買いからドル円は157円台前半まで下落したが、株安を警戒した売りが先行していたこともあり、一方的な円買いにはつながらなかった。日経平均が安値から下げ幅を縮め、米長期金利もやや持ち直したことでドルの買い戻しが入った。ドル円は157.26円まで下落した後、158.01円まで反発し、午後は157円台後半でもみ合った。ユーロドルは1.1235ドルから1.1191ドルまで下落し、ユーロ円は176円台後半で上値の重い展開となった。
本日のポイントは、22時30分に発表される米10月雇用統計と、24時の米11月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値だ。雇用統計の市場予想は、非農業部門雇用者数が前月比+6.5万人、失業率は4.2%、平均時給は前月比+0.3%、前年比+2.9%となっている。雇用者数が予想を上回り、失業率が低下、平均時給も強ければ、労働市場の底堅さとインフレ圧力が意識され、追加利上げ観測を通じてドル買いが強まりやすい。反対に、雇用者数が予想を下回り、失業率の上昇や賃金の鈍化を伴えば、米金利低下とドル売りにつながる可能性がある。雇用者数だけでなく、前月分の改定や労働参加率も確認したい。ミシガン大学消費者信頼感指数の市場予想は48.0と、前回から横ばいの見通し。本体が予想を上回り、1年先・5年先の期待インフレ率も上昇すれば、インフレの根強さから米金利上昇とドル買いを後押ししそうだ。一方、消費者心理が悪化し、期待インフレ率も低下すれば、景気減速懸念と利上げ観測の後退からドル売りが入りやすい。雇用統計の直後で市場が不安定になりやすいため、ミシガン大指数は結果そのものに加え、雇用統計への初動を持続させるか、反転させるかという点でも注目したい。