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トランプ大統領の関税措置、違法の判決でドル売り進む

トランプ大統領の関税措置、違法の判決でドル売り進む

トランプ大統領の関税措置、違法の判決でドル売り進む

掲載日:2026.02.23

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本日のポイント

  1. 1 米・ウォラーFRB理事の発言
  2. 2 欧・ラガルドECB総裁の発言

20日のNY市場では、序盤は米指標の強い結果を受けたドル買いが先行。しかし、荒い値動きの中で次第にドル売り優勢へと転じた。トランプ大統領が非常事態権限に基づいて発動した広範な関税措置に対して米最高裁が違法とする判断を下したことが背景にある。ドル円は、PCEデフレーターなどが発表された22:30から買われ、153.53円まで上昇。しかしその後反落し、154.71円の安値をつけた。以降は155.00円を挟んだ揉み合いで推移。ユーロドルは22:30の米指標発表後、一度下落を試したが大きく反騰。1.1807円まで上昇した。その後、揉み合いながら1.178ドル台での値動きに収束。ゴールドはNY市場に入ると堅調に推移。2月11日以来となる5,108ドルまで上昇した。

本日の東京市場は天皇誕生日で休場。同時間帯の取引では前週末NY市場の流れを継ぎ、ドル売りが優勢となった。ドル円は小幅に下窓をあけて寄り付いた後、軟調に推移。一時154円を下回った後、154円台前半で推移している。ユーロドルは朝方に強く上昇し、1.183ドル台をつけた。その後は高値に張り付く形で揉み合いとなっている。ゴールドは5,176ドルまで高値を切り上げた。5,100ドル付近の抵抗帯を上抜けたが、そのまま上昇を続けるか注目したい。

本日のポイントは22:00からの米・ウォラーFRB理事の発言と、26:30からの欧・ラガルドECB総裁の発言だ。ウォラー理事は1月会合で利下げを支持。その理由として、すでに脆弱となっている労働市場がより急激な落ち込みに向かう「著しいリスク」が存在することを挙げている。後日発表された1月雇用統計では労働市場がマーケットの見込みより好調であることが示されたが、認識の変化の有無に言及されるか注目したい。26:30から発言が予定されているラガルドECB総裁は先日、任期満了を待たず退任する可能性について報道され、一時的にユーロが売られた。その後、ECBは否定しなかったが「引き続き職務に専念しており、退任する場合にはただちに知らせると伝えている」と報道されている。本日の発言で退任の思惑について言及されるか確認したい。なお、直近の市場はトランプ大統領の関税措置の問題がドル売り材料となっている。これについても進展があるか注目したい。

加藤健一

著者:加藤健一

著者:加藤健一

大手証券会社でリサーチ業務に10年以上従事した後独立し、現在はFX・暗号資産・株式市場を専門とするマーケットストラテジストとして活動。為替・株価・仮想通貨の値動きに影響を与える経済指標、中央銀行の政策、地政学リスク、投資家心理といった要素を多角的に読み解き、タイムリーな市況レポートを発信している。