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ドルは底堅く推移、今夜は米雇用統計に注目

ドルは底堅く推移、今夜は米雇用統計に注目

ドルは底堅く推移、今夜は米雇用統計に注目

掲載日:2026.06.05

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本日のポイント

  1. 1 米・5月雇用統計
  2. 2 英・ベイリーBOE総裁の発言

4日のNY市場では、序盤に欧州市場で進んだドル売りを巻き戻し、ドル買いがやや優勢となった。レバノンでの停戦合意への期待から、NY市場前まではドル売りが強まっていたものの、その後はレバノンとイスラエルの停戦維持に対する不透明感が改めて意識された。加えて、米経済の底堅さも引き続きドルの支えとなった。こうした中、ドル円は米新規失業保険申請件数が予想を上回った後も、米株の堅調な推移などを背景に160.05円まで上昇した。後半は翌日の米5月雇用統計を控えて様子見姿勢が広がり、160円ちょうど付近での推移となった。一方、ユーロドルはドル買い地合いが重しとなって1.1620ドル付近まで下落し、終盤は1.1609ドルまで下値を広げた。

本日の東京市場では、主要通貨は方向感に欠ける展開となった。中東情勢の緊迫化を背景にドルは底堅さを保っている一方、ドル円は160円が強く意識されており、日本当局の為替介入警戒感から上値を追いにくい地合いだった。実際、円は対ドルで3営業日連続で160円近辺まで下落し、片山財務相は過度な変動に対して「断固たる対応」を取る用意があると改めて警告している。また、本日は米雇用統計の発表を控えていることも影響していそうだ。こうした中、ドル円は160円手前で上値の重い推移となり、ユーロドルは1.161ドル台での方向感を欠く値動きとなった。

本日のポイントは、21:30の米・5月雇用統計と、27:00の英・ベイリーBOE総裁の発言だ。雇用統計は、非農業部門雇用者数や失業率、平均時給を通じて、米景気やFRBの金融政策見通しに大きく影響しやすい最重要指標のひとつだ。前回4月分は非農業部門雇用者数が11.5万人増だった。今回の市場予想は8.5万人増で、雇用の伸びはさらに鈍化する見込みとなっている。失業率は4.3%で横ばい、平均時給は前月比+0.3%、前年比+3.4%が予想されている。結果が予想を上回れば労働市場の底堅さが意識されてドルを支える可能性がある一方、弱い内容となれば景気減速懸念や利下げ観測を通じてドル売り材料となりやすい。特に今回は、雇用者数の伸び鈍化が見込まれる中でも、失業率や賃金の強さが維持されるかが焦点となる。また、27:00には英・ベイリーBOE総裁の発言が予定されている。米雇用統計の後で、市場全体の金利見通しが揺れやすいタイミングでもあるため、英国のインフレや金融政策見通しに関する発言があれば、ポンドドルを通じてドル相場にも影響する可能性がある。もっとも、本日の主役はあくまで米雇用統計であり、ベイリー総裁の発言はその後の補足材料として見ておきたい。

加藤健一

著者:加藤健一

著者:加藤健一

大手証券会社でリサーチ業務に10年以上従事した後独立し、現在はFX・暗号資産・株式市場を専門とするマーケットストラテジストとして活動。為替・株価・仮想通貨の値動きに影響を与える経済指標、中央銀行の政策、地政学リスク、投資家心理といった要素を多角的に読み解き、タイムリーな市況レポートを発信している。