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ドル円は158円台を回復、米雇用統計が次の焦点

ドル円は158円台を回復、米雇用統計が次の焦点

ドル円は158円台を回復、米雇用統計が次の焦点

掲載日:2026.08.07

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本日のポイント

  1. 1 米・7月雇用統計
  2. 2 米・リッチモンド連銀バーキン総裁の発言

6日のNY市場では、ドル買いが優勢となった。米前週分新規失業保険申請件数は19.9万件と市場予想を下回り、米第2四半期非農業部門労働生産性も前期比年率+1.4%と予想以上に伸びたことで、米労働市場や景気の底堅さが意識された。また、イランがホルムズ海峡を巡る合意案で米国やイスラエルの船舶の通航禁止などを求めていると伝わり、海峡の航行正常化への期待が後退した。原油価格や米長期金利が上昇したことに加え、ウォーシュFRB議長がインフレ高進時には利上げの用意があると報じられたことも、ドル買いを後押しした。こうしたなか、ドル円はNY序盤の157.8円付近から上昇し、158.55円まで上値を伸ばした。その後も158円台を維持し、158.43円で取引を終えた。一方、ユーロドルは1.1545ドル付近から1.1515ドルまで下落し、1.1525ドル付近で取引を終えた。

本日の東京市場では、前日のドル高を引き継いだ買いが先行したものの、その後は方向感に欠ける展開となった。原油価格や米長期金利の上昇がドルの支えとなり、午前は仲値にかけたドル買いも入った。一方、今夜に米7月雇用統計を控えている影響からか積極的な取引が見送られたほか、日米当局による追加の協調介入への警戒感や日本株の下落も、ドル円の上値を抑えた。こうしたなか、ドル円は朝方の158.3円台から158.57円まで上昇した後、仲値通過後に158.22円まで下落した。その後は158.44円付近まで戻したものの上値は重く、15時時点では158.33円付近で推移した。一方、ユーロドルは1.1518〜1.1526ドルの狭い範囲で推移した。

本日のポイントは21:30に発表される米7月雇用統計と23:00のリッチモンド連銀バーキン総裁の発言だ。特に雇用統計について、非農業部門雇用者数の市場予想は前月比8.0万人増と、前回の5.7万人増から伸びが加速する見通しとなっている。失業率は前回と同じ4.2%、平均時給は前月比+0.3%、前年比+3.5%が予想されている。製造業雇用者数は前月比0.4万人増と、前回の0.3万人増から小幅な改善が見込まれている。前回の非農業部門雇用者数は市場予想を大幅に下回り、4月と5月の数値も下方修正された。失業率は4.2%へ低下したものの、労働参加率が約5年ぶりの低水準まで落ち込み、労働市場から退出した人の増加が失業率を押し下げた面がある。今回も7月の結果だけでなく、5月と6月の改定値や労働参加率を確認する必要がある。特に、直近のADP雇用統計は市場予想を下回り、ISM非製造業の雇用指数も50を割り込んだ一方、新規失業保険申請件数や企業の人員削減数は低水準にとどまっている。雇用を積極的に増やさないものの、大規模な解雇も行わない状況が続いているとみられる。非農業部門雇用者数が予想を上回り、失業率が4.2%以下、平均時給も底堅い内容となれば、労働市場の安定が確認され、9月の利上げ観測を通じて米金利とドルが上昇しやすい。一方、雇用者数が予想を下回り、失業率の上昇や過去分の下方修正も重なれば、利上げ観測の後退からドル売りが強まる可能性がある。結果が強弱入り交じる場合は、雇用者数の改定幅と平均時給が相場の方向を左右しやすい。また、バーキン総裁は2026年のFOMCで投票権を持たないものの、最近は現在の金利がインフレ抑制に十分高いかは判断が難しいとの見方を示している。雇用統計を受けて利上げの必要性に言及すればドルの支えとなる一方、雇用減速への懸念を示した場合はドル売りを促す可能性がある。

加藤健一

著者:加藤健一

著者:加藤健一

大手証券会社でリサーチ業務に10年以上従事した後独立し、現在はFX・暗号資産・株式市場を専門とするマーケットストラテジストとして活動。為替・株価・仮想通貨の値動きに影響を与える経済指標、中央銀行の政策、地政学リスク、投資家心理といった要素を多角的に読み解き、タイムリーな市況レポートを発信している。