ドル円は157円台で底堅く推移
掲載日:2026.08.05
本日のポイント
- 米・7月ADP雇用統計
- 米・7月ISM非製造業景況指数
4日のNY市場では、円買いが先行した後、円売りが優勢となった。ベッセント米財務長官が為替介入の効果を持続させるには追加措置が必要との見方を示し、植田日銀総裁が必要な措置を講じることへの期待を表明したため、序盤は円買いが入った。また、米国とイランの合意が近いとの見方から原油価格と米長期金利が低下したほか、米6月JOLTS求人件数が735.9万件と市場予想を下回ったこともドルの重しとなった。ただ、その後は米国株の大幅上昇を受け、投資家のリスク志向が強まったことで円が売り戻された。 こうしたなか、ドル円はNY序盤に157.22円付近まで下落した後、157.84円まで反発し、157.75円で取引を終えた。一方、ユーロドルは原油価格や米金利の低下を背景としたドル売りにより、1.1509ドルから1.1534ドルまで上昇し、1.153ドル付近で取引を終えた。
本日の東京市場では、円買いが先行した後、ドルが買い戻された。6月の日銀金融政策決定会合の議事要旨では、物価が上振れるリスクや継続的な利上げの必要性を指摘する意見が確認された。さらに、6月の実質賃金が前年比+1.6%と6カ月連続で増加したため、午前は日銀の追加利上げ観測を背景に円買いが入った。一方、前日の米国株高を受けて日経平均が大幅に上昇したことで、リスク選好の円売りも出た。午後には、トランプ米大統領がイランとの合意に至らなければ攻撃を強めると警告し、中東情勢への警戒から有事のドル買いが意識された。こうしたなか、ドル円は157円台後半から、昼前に157.31円まで下落した。その後は157.70円前後まで持ち直し、15時時点では157.6円付近で推移した。一方、ユーロドルは午前に1.1541ドルまで上昇した後、1.1530ドル台へ戻し、15時時点では1.153ドル付近で推移した。
本日のポイントは、21:15に発表される米7月ADP雇用統計と、23:00に発表される米7月ISM非製造業景況指数だ。米7月ADP雇用統計の市場予想は前月比6.5万人増と、前回の9.8万人増から伸びが鈍化する見通しとなっている。前回は市場予想の11.8万人増を下回り、5月の12.2万人増からも減速した。前日に発表されたJOLTS求人件数も減少しており、週末の米雇用統計を前に労働市場の減速が続いているかが焦点となる。予想を上回れば、労働市場の底堅さが意識され、米金利上昇を通じてドル買いにつながりやすい。一方、予想を下回れば、雇用減速への警戒からドル売りが強まる可能性がある。
米7月ISM非製造業景況指数の市場予想は54.5と、前回の54.0から上昇が見込まれている。前回は景況指数が好不況の分岐点となる50を上回ったものの、事業活動指数と新規受注指数は前月から低下した。一方、雇用指数は47.9から51.2へ上昇し、4カ月ぶりに50を上回ったほか、仕入価格指数も67.7と高水準を維持した。今回も景況指数だけでなく、雇用指数と仕入価格指数が焦点となる。強い内容となれば、米景気やインフレ圧力の根強さが意識され、ドル買いにつながりやすい。反対に、予想を下回り、雇用指数も悪化すれば、ドル売りが強まる可能性がある。ADP雇用統計と結果が異なる方向となった場合は、後から発表されるISM非製造業景況指数の内訳によって相場が改めて方向づけられやすい。