ドル円は157円台後半で小動き
掲載日:2026.08.06
本日のポイント
- 米・前週分新規失業保険申請件数
- 米・第2四半期非農業部門労働生産性
5日のNY市場では、ドル売りが先行した後、下げ渋った。米7月ADP雇用統計は前月比4.4万人増と、市場予想の6.5万人増を下回った。米7月ISM非製造業景況指数も54.1と、市場予想の54.5に届かず、雇用指数は好不況の分岐点となる50を下回った。また、トランプ米大統領の発言などを受けて米国とイランの協議進展への期待が高まったほか、イランとオマーンがホルムズ海峡の航路設定に関する座標で合意したと伝わり、中東情勢の緊張緩和期待から原油価格が下落したこともドル売りにつながった。一方、カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁が早期に緩やかな利上げを始める必要性を改めて主張したことも、ドルの下支えとなった。こうしたなか、ドル円はNY序盤に157.31円まで下落したものの、同水準で下値の堅さが意識され、その後は157.8円付近まで持ち直し、157.75円で取引を終えた。一方、ユーロドルは1.1540ドル付近から1.1559ドルまで上昇し、1.1553ドル付近で取引を終えた。
本日の東京市場では、方向感に乏しい展開となった。前日の米雇用・景況感指標の下振れや原油価格の下落を受けたドル売りが意識された一方、週前半までに急速に進んだ円高に対する反動から、ドルを買い戻す動きも見られた。ただし、翌日の米雇用統計を控えて積極的な取引が手控えられたほか、日銀の早期利上げ観測や日米当局による追加の協調介入への警戒感も残り、ドル円の上値は限られた。日経平均は一時1,300円を超える下落となったものの、為替市場の反応は限定的だった。午後に実施された30年国債入札も大きな波乱なく消化され、相場を動かす材料にはならなかった。こうしたなか、ドル円は157.56~157.77円の狭い範囲で推移し、15時時点では157.75円付近となった。一方、ユーロドルは午前に1.1560ドルまで上昇した後、1.1545ドルまで押し戻され、15時時点では1.1549ドル付近で推移した。
本日のポイントは、21:30に発表される米・前週分新規失業保険申請件数と、米・第2四半期非農業部門労働生産性の速報値だ。新規失業保険申請件数の市場予想は20.5万件と、前回の19.7万件から増加する見通しとなっている。申請件数は6月に一時22万件台まで増加したものの、その後は20万件前後へ減少しており、企業による解雇は低水準にとどまっている。前日のADP雇用統計が市場予想を下回った直後だけに、今回は週末の米雇用統計を見極める材料として注目される。予想を上回れば労働市場の減速が意識され、ドル売りにつながりやすい。一方、予想を下回れば雇用環境の底堅さが意識され、ドルの支えとなる可能性がある。米・第2四半期非農業部門労働生産性の市場予想は前期比年率+0.6%と、前回の+0.3%から伸びが加速する見通しだ。前回は速報値の+0.8%から+0.3%へ下方修正され、2025年第4四半期の+1.6%からも鈍化した。今回は生産性が持ち直すかに加え、同時に発表される単位労働コストも焦点となる。単位労働コストの市場予想は前期比年率+2.1%と、前回の+1.8%から伸びが加速する見込みだ。生産性が予想を上回り、単位労働コストが抑えられれば、インフレ圧力の緩和が意識されてドルの上値を抑えやすい。一方、生産性が弱く、単位労働コストが上振れれば、企業のコスト増加によるインフレ懸念から米金利とドルが上昇する可能性がある。