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パウエル議長発言で146円台。再度安値試すか。

パウエル議長発言で146円台。再度安値試すか。

パウエル議長発言で146円台。再度安値試すか。

掲載日:2025.08.25

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本日のポイント

  1. 1 米・7月新築住宅販売件数
  2. 2 米・ダラス連銀ローガン総裁の講演

22日のNY市場では、ジャクソンホール会議でのパウエルFRB議長の講演内容を受けてドル安、株高となった。パウエル議長は「雇用と物価のリスクバランスの変化が政策調整を正当化する可能性」があるとし、これがハト派的なスタンスと捉えられた。講演開始直前148.6円だったドル円は146.6円まで急落。ユーロドルは1.172ドルまで上昇。ダウ平均は4万5,757ドルまで上昇した。

本日の東京市場では、早朝のオセアニア時間から発生していたドル買い戻しの流れを引き継ぎ、ドル円が上昇。一時147.52円まで上昇したものの、その後はじり安となった。再度安値を試す展開となるか、注目したい。ユーロドルでも反発のドル買いが見られたが失速。こちらは再び上値を試す展開か。日経平均は前営業日比174円高と続伸。先週末の米株高の影響を受けて、寄付きから買いが先行した。一時は上げ幅が500円を超える場面もあったが、その後は伸び悩んで上げ幅を縮小した。

本日の指標は、23:00に米・7月新築住宅販売件数が発表される。住宅市場は消費に大きな影響を与えることから、米国の景気先行指標として中古住宅販売件数とともに重要視される。同指標は5月分から、高金利や物価高を背景に低調となっている。5月分では3年ぶりの大きさの減少幅を示した。今回発表される7月分の市場予想は63万件(前回62.7万件)とやや回復する見込み。28:10からはダラス連銀ローガン総裁の講演が行われる。同氏はこれまで一貫して物価抑制のための金利据え置きを主張してきたタカ派のFOMCメンバー(投票権は無い)。パウエル議長がハト派よりの発言を行った直後に行われる講演でもローガン氏のタカ派スタンスが維持されるか、注目したい。

加藤健一

著者:加藤健一

著者:加藤健一

大手証券会社でリサーチ業務に10年以上従事した後独立し、現在はFX・暗号資産・株式市場を専門とするマーケットストラテジストとして活動。為替・株価・仮想通貨の値動きに影響を与える経済指標、中央銀行の政策、地政学リスク、投資家心理といった要素を多角的に読み解き、タイムリーな市況レポートを発信している。