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ドル円、高値更新後に円の買戻しの動き。

ドル円、高値更新後に円の買戻しの動き。

ドル円、高値更新後に円の買戻しの動き。

掲載日:2025.10.10

本日のポイント

  1. 1 米・10月ミシガン大学消費者信頼感指数
  2. 2 米・セントルイス連銀ムサレム総裁の発言

9日のNY市場では序盤に伝わった自民党の高市総裁の発言を受けて一時的に円の買戻しが発生した。高市総裁は「行き過ぎた円安を誘発するつもりはない」、「私の立場で利上げそのものについて発言すべきではない」と述べている。ドル円は高市氏の発言が伝わった直後、152.1円まで下落。しかしすぐに反騰し、この日の最高値153.23円を付けた。その後は高値圏での揉み足で推移した。ユーロ円も高市氏の発言により177.5円付近から176.71円まで急落。しかし、ドル円ほどの買戻しは発生せず、177.03円で反騰が収まった。ユーロドルは続落。1.1542ドルまで下落し、8月5日以来約2ヵ月ぶりの安値をつけた。ゴールドは4,000ドルを下抜け、3,945ドルまで反落。5日ぶりの日足陰線となった。

本日の東京市場では、円の買戻しの動きが主体となった。円が急激に売られたことや、日本が3連休に入ることを睨んでの手仕舞いの動きか。ドル円が序盤に153.27円まで上昇して昨日の高値を超えたが、その後反落。徐々に値を下げ、152.39円を付けた。ユーロ円も下落し、176.31円の安値をつけている。その一方で、ユーロはドルに対して小幅に上昇。1.1577ドルまで値を戻した。ゴールドは序盤では上昇する場面もあったが、4,000ドル付近では上値が重く、昨日の安値付近まで反落した。

本日の指標は、23:00に米・10月ミシガン大学消費者信頼感指数が発表される予定だ。同指標は、ミシガン大学が約500人への電話調査を元に消費者信頼感指数をまとめたもの。高い数値は消費者の楽観的な見方が強いことを示す。今回の市場予想は54.0と、3ヵ月連続での低下となることが見込まれている。前月に発表された9月分は今年5月以来の低い値だったが、確報値でさらに下方修正された。雇用の悪化や物価高による消費者マインドの冷え込みへの懸念が広がったことでドル売りの材料となった。今回の結果が市場予想を上回り、市場が見込んでいるほど消費者マインドが悪化していないことが示されればドル買いの材料となる可能性がある一方で、市場予想を下回ればドル売りの材料と判断される可能性があるため注意したい。米政府閉鎖の影響を受け米国のデータが公表されない状況が続く中、通常時よりも同指標に対して市場の反応が大きくなる可能性があることにも留意する必要がある。また、本日は26:00からセントルイス連銀のムサレム総裁の発言が予定されている。タカ派スタンスの同士が利上げへの慎重な姿勢を強調すればドル買いの材料となる可能性があるため、内容を確認したい。

加藤健一

著者:加藤健一

著者:加藤健一

大手証券会社でリサーチ業務に10年以上従事した後独立し、現在はFX・暗号資産・株式市場を専門とするマーケットストラテジストとして活動。為替・株価・仮想通貨の値動きに影響を与える経済指標、中央銀行の政策、地政学リスク、投資家心理といった要素を多角的に読み解き、タイムリーな市況レポートを発信している。