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日米の政策金利発表を受け円売り進む

日米の政策金利発表を受け円売り進む

日米の政策金利発表を受け円売り進む

掲載日:2025.10.30

本日のポイント

  1. 1 独・10月消費者物価指数
  2. 2 欧・ECB政策金利発表

29日のNY市場では、序盤はFRBの政策金利発表に向けた様子見ムードから小幅な値動きとなった。27:00に発表されたFRBの政策金利は市場予想通り25ポイントの利下げ。声明文ではバランスシートの縮小を12月1日をもって終了することが発表された。27:30から行われたパウエルFRB議長の会見では「12月会合での利下げは確実ではない」との発言があり、これを受けてドル買いとなった。ドル円はパウエル議長の発言を受けて153.03円まで上昇。しかし153円台では上値が重く152.6円まで反落した。ユーロドルは序盤に1.1665ドルまで上昇したものの、パウエル議長の発言を受けて反落。1.1579ドルの安値をつけた。

本日の東京市場では、日銀の政策金利据え置きが発表されたことで円売りが進んだ。利上げを提案した委員が2人で、前回同様であったことも円売り材料となった様子。ドル円は153.1円まで上昇。その後、一度152.60円付近まで下押したものの、再び高値を目指して上昇し東京市場での取引を終えた。ユーロドルは午前中は1.161ドル台で小幅なレンジ。午後に入ると一時ユーロが値を上げ1.1637ドルまで上昇。しかし、ユーロ買いは続かず徐々に値を下げた。

本日の指標は、22:00にドイツ・10月消費者物価指数の発表が予定されている。同指標はドイツ国内の消費者が購入する商品やサービスの価格変動を測定したもの。市場予想は前年比2.2%で、前回から伸び幅が縮小する見込み。今回の結果が市場予想を超えれば、12月のECB会合で金利据え置きとなる可能性が高まり、ユーロ買いの材料と判断される可能性がある。また、22:15にはECBの政策金利発表が行われる。今回の会合では3会合連続となる2.15%での据え置きが確実視されている。ユーロ圏のCPIは2.0〜2.2%と、目標の2.0%に近い水準で推移しており、ECBの当局者は金利水準が適切であるとの見方が強い。市場では年内の据え置きが織り込まれており、市場への影響は限定的になりやすい状況と言える。ただ、22:45からのラガルド議長の会見で市場の据え置きとの見方を強く裏付ける発言があればユーロ買いの材料となる可能性がある。

加藤健一

著者:加藤健一

著者:加藤健一

大手証券会社でリサーチ業務に10年以上従事した後独立し、現在はFX・暗号資産・株式市場を専門とするマーケットストラテジストとして活動。為替・株価・仮想通貨の値動きに影響を与える経済指標、中央銀行の政策、地政学リスク、投資家心理といった要素を多角的に読み解き、タイムリーな市況レポートを発信している。