ドル円は154円を挟んだ攻防
掲載日:2025.10.31
本日のポイント
- 欧・10月消費者物価指数(HICP)【速報値】
- 米・10月シカゴ購買部協会景気指数(シカゴPMI)
30日のNY市場序盤は、欧州市場前半の流れを継ぎ円売りドル買いが進んだが、ドル買いが一服したNY市場後半は小幅な値動きとなった。米中首脳会談で貿易摩擦の緩和に対して楽観的な見方が広がったことや、日銀の政策金利発表後に行われた植田総裁の会見で12月会合での利上げを示唆するような発言がなかったことが背景となったか。22:15に発表されたECBの政策金利発表は市場予想通りで、会見でも特段サプライズがなかったため材料視されなかった。NY市場オープンまでに154円台に乗せていたドル円は154.45円まで上昇した後、154円ちょうど付近まで値を下げた。その後は154円~154.15円のレンジで推移。ユーロドルは一時1.1547ドルまで下落するも1.1585ドルまで反騰。NY市場後半は1.156ドル台で上下した。
本日の東京市場では、前日の急激な円売りに対する反動や、片山さつき財務相が足元の相場に対して「足元はかなり一方的な、急激な動きがみられている」と発言したことなどを背景に、午前中に円買いの動きが見られた。しかし、円買いが一服すると再び円売りが進んだ。ドル円は午前中に153.65円の安値を付けたあと反騰し、154円台まで値を戻して東京市場での取引を終えた。ユーロドルは東京市場では方向感が出ず、1.156ドル~1.157ドル台でのレンジでの推移となった。
本日の指標は19:00に欧・10月消費者物価指数(HICP)の速報値が発表される予定。HICPは消費者が購入する商品とサービスの価格変動を測定したもので、ユーロ圏における購買傾向の変動およびインフレを測定する重要な手段であり、金融政策を決定する上で参考にする重要指標である。市場予想は前年比2.1%で前月の2.2%から伸び幅を縮小する見込み。また、食料品とエネルギーを除いたコアも前回の2.3%から鈍化し2.2%となることが予想されている。予想通りとなれば、12月会合でもECBが金利を据え置く可能性が高まる。ただ、予想を下回る結果となれば利下げ観測が高まり、ユーロ売りの材料と判断される可能性もある。また、22:45には米・10月シカゴ購買部協会景気指数(シカゴPMI)が発表される。シカゴ地区の企業の景況感を示す指標だ。シカゴPMIは全米のPMIの1営業日前に発表されるため、PMIの有力な先行指標とされている。今回の市場予想は42.0で前回の40.6から上昇する見込み。予想を下回り、前回からの悪化を示す結果となればドル売り材料として判断される可能性がある。