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米の労働市場悪化懸念でドルが値を下げる

米の労働市場悪化懸念でドルが値を下げる

米の労働市場悪化懸念でドルが値を下げる

掲載日:2025.11.07

本日のポイント

  1. 1 米・ジェファーソンFRB副議長の発言
  2. 2 米・11月ミシガン大学消費者信頼感指数【速報値】

6日のNY市場では、民間企業が発表した米10月チャレンジャー人員削減数が前年同月のほぼ3倍に達し、2003年以来の低水準だったことで労働市場の悪化が懸念され、ドル売りが進行した。米政府閉鎖による公式統計の発表が延期されている中で、通常では材料視されない民間指標に注目が集まった形。ドル円は一時152.84円まで下落し、一週間ぶりの安値をつけた。後半は下げ渋り、153円台に戻して閉場した。ユーロドルは前述の指標結果が伝わると1.1552ドルまで上昇。その後、小幅に反発し1.1547ドルで閉場した。

本日の東京市場では、朝方にドル売りが進む場面もあったが、すぐに買戻しの動きとなった。ドル円は朝方に152.81円まで下落し、昨日のNY市場で付けた安値をやや下回ったが、すぐに反騰し153.3円をつけた。その後、153円~153.1円台でのもみ合いをこなした後、終盤に153.44円まで上昇した。ユーロドルは1.1551ドルまで上昇し昨日の高値に並んだ後、反落。1.1529ドルで東京市場での取引を終えた。

本日の指標は、21:00からジェファーソンFRB副議長の発言が予定されている。今週発言したFRB関係者は、ミラン理事以外の全員が12月の追加利下げに慎重なスタンスを示した。ジェファーソン副議長も追加利下げを急がない姿勢を示せば、ドル買いの材料となる可能性がある。また、24:00に米・11月ミシガン大学消費者信頼感指数の速報値が発表される予定。同指標はミシガン大学が約500人への電話調査をまとめたもので、そのうち60%への調査結果が速報値として発表される。コンファレンスボード発表の消費者信頼感指数に先行して発表されるため注目度は高く、米国GDPの約70%を占める個人消費の動向を確認できる。今回の市場予想は53.2で、前月確報値の53.6から減少する見込み。8月分から右肩下がりとなっており、今回市場予想以下となれば6ヵ月ぶりの低水準となる。今回の結果が市場予想を下回ると、ドル売りの材料として判断される可能性が高い。なお、米・雇用統計発表は政府機関閉鎖の影響で2ヵ月連続となる延期が決定している。

加藤健一

著者:加藤健一

著者:加藤健一

大手証券会社でリサーチ業務に10年以上従事した後独立し、現在はFX・暗号資産・株式市場を専門とするマーケットストラテジストとして活動。為替・株価・仮想通貨の値動きに影響を与える経済指標、中央銀行の政策、地政学リスク、投資家心理といった要素を多角的に読み解き、タイムリーな市況レポートを発信している。