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米・9月雇用統計の結果に注目したい

米・9月雇用統計の結果に注目したい

米・9月雇用統計の結果に注目したい

掲載日:2025.11.20

本日のポイント

  1. 1 米・9月雇用統計
  2. 2 米・10月中古住宅販売件数

19日のNY市場では、ドル買い優勢で推移。円は対ドルでは売られたが対ユーロでは横ばいだった。FOMC議事要旨で多くの当局者が年内の金利据え置きを支持していたことが明らかとなった他、BLSが10月雇用統計の発表を行わないと明らかにしたこともあり、年内の米利下げ観測が後退したことがドル買いの主な要因。ドル円は堅調に推移し、一時157円台をつけた。ユーロドルは1.1517ドルまで下落。ユーロ円は180円台後半で方向感なく推移した。

本日の東京市場では、円売りが主導となった。前日夕方に行われた片山さつき財務相と城内実経済財政相、植田和男日銀総裁の会談で、為替について具体的な話が出なかったことが為替介入への警戒を後退させ、円売りへの安心感につながったか。ドル円は前日に1.5円を超える大幅な上昇があったが、本日の東京市場でも押し目を作らず上昇を続けた。序盤から堅調に推移し、157.63円まで上昇。1月15日以来、約10ヵ月ぶりの高値を付けた。ユーロ円も朝方から堅調に推移し、181円台半ばまで上昇。史上最高値を更新している。ユーロドルは午前中に下落した後、1.151ドル台でもみ合いとなった。

本日の指標は、22:30に米・9月雇用統計の発表が予定されている。米政府閉鎖の影響で発表が延期されていたデータである。10月分は発表されず、11月分は12月16日に発表されることが決定しているため、12月9日から行われる次回FOMCまでの最後の雇用統計となる。今回の市場予想は非農業部門雇用者数が5.0万人、失業率が4.3%、平均時給が前年比3.7%となっている。非農業部門雇用者数が前月の2.2%から伸び幅が拡大し、失業率と平均賃金が横ばいとなる見込み。年内の金利据え置きの見方が強まっている中、雇用統計が予想を上回り雇用情勢の底堅さが示されればさらに利下げ観測が後退し、ドル買いを強める可能性がある。一方で、弱い結果となれば、利下げ観測が再び高まり、ドル売り材料となる可能性が高い。また、24:00には米・10月中古住宅販売件数が発表される。同指標は、全米不動産協会が前月に販売された中古住宅戸数を取りまとめたものである。住宅市場は経済全体に与える影響が大きいため、国全体の経済状況を確認する上でも重要とされている。政策金利の利下げに伴い、ローン金利も低下していることで、直近3ヵ月は販売件数が伸びている。今回の市場予想は408万件で、前回の406万件からやや増加する見込み。予想を上回る結果となればドル買いの材料となる可能性があるため注視したい。

加藤健一

著者:加藤健一

著者:加藤健一

大手証券会社でリサーチ業務に10年以上従事した後独立し、現在はFX・暗号資産・株式市場を専門とするマーケットストラテジストとして活動。為替・株価・仮想通貨の値動きに影響を与える経済指標、中央銀行の政策、地政学リスク、投資家心理といった要素を多角的に読み解き、タイムリーな市況レポートを発信している。