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日銀の利上げ織り込み進む

日銀の利上げ織り込み進む

日銀の利上げ織り込み進む

掲載日:2025.12.04

本日のポイント

  1. 1 欧・10月小売売上高
  2. 2 米・前週分新規失業保険申請件数

3日のNY市場では、22:15に発表された11月ADP雇用統計が市場予想とは裏腹にマイナスを記録したことで、12月会合に対する利下げ観測が強まり、ドル売り優勢となった。24:00に発表された11月ISM非製造業景況指数は総合値では予想を上回り、ドル買いが発生したものの一時的な影響にとどまった。ドル円はADP雇用統計発表後155.2円まで下落。その後は155円台中盤で揉み合い。ISM非製造業景況指数発表後のドル買いが一服した後、155円ちょうど付近まで下落した。ユーロドルは10月28日につけた1.1668ドルの高値付近での揉み合いを展開しながら、一時1.1677ドルまで上昇した。ただ、同水準の抵抗を抜けきるまでには至らなかった。

本日の東京市場では、午前中は円売り優位で推移したが、午後に入り日銀が利上げを決定する可能性が強まったとの報道が出たことで円が買われた。ただ、すでに12月会合での利上げはほぼ織り込み済みだったため、大きな変動には至っていない。ドル円は午前中は堅調に推移し155.54円の高値を付けたが、午後に日銀に関する報道が出ると155.18円まで下落した。ユーロドルは午前中にやや下落し、1.165ドル台での値動きとなった。1.150ドル付近からここまで堅調に上昇してきたが、1.1668ドルの抵抗で一旦上昇を阻まれる展開となるか、海外勢の動きに注目したい。

本日の指標は19:00に欧・10月小売売上高が発表される。同指標はユーロ圏の様々な規模の小売店の売上を月毎に測定する指標だ。個人消費や消費者信頼感とも相関性があり、ユーロ圏の経済成長を確認する指標として重要とされる。前年8月分から14ヵ月連続で前年比プラスを継続している。今回の市場予想は前月比0.0%、前年比+1.3%。市場予想より強い結果であれば、堅調に推移しているユーロがさらに買われる材料となる可能性がある。また、22:30には米・前週分新規失業保険が発表される。同指標は米国内で失業者が失業保険を初めて申請した件数を集計した指標である。市場予想は22.0万件で、前回の21.6万件を上回る見込み。結果が予想を上回った場合、前日のADP雇用統計の弱い結果と合わせて雇用市場の悪化懸念が増大し、ドル売りの材料となる可能性があるため注意したい。

加藤健一

著者:加藤健一

著者:加藤健一

大手証券会社でリサーチ業務に10年以上従事した後独立し、現在はFX・暗号資産・株式市場を専門とするマーケットストラテジストとして活動。為替・株価・仮想通貨の値動きに影響を与える経済指標、中央銀行の政策、地政学リスク、投資家心理といった要素を多角的に読み解き、タイムリーな市況レポートを発信している。