vantage
vantage

日銀の利上げが発表されたが今後の金融政策を睨み円売り進む

日銀の利上げが発表されたが今後の金融政策を睨み円売り進む

日銀の利上げが発表されたが今後の金融政策を睨み円売り進む

掲載日:2025.12.19

本日のポイント

  1. 1 米・11月中古住宅販売件数
  2. 2 米・12月ミシガン大学消費者信頼感指数【確報値】

18日のNY市場では、前半は、ドル売り・ユーロ買いが優勢となった。22:15に発表されたECBの政策金利の発表と、22:30に発表された米・11月消費者物価指数(CPI)が、弱い結果だったことを受けた値動きだ。ECBは、政策金利の据え置きとともに発表した景気予測で、成長率とインフレ率の見通しを一部上方修正した。これにより、近い将来の利下げの可能性はなくなった可能性が高い。米11月CPIは、3.0%だった9月分を上回る3.1%を見込んでいた中、2.7%と9月分からの鈍化を示す結果となった。コアCPIも、市場予想3.0%に対して2.6%と弱い結果となり、ドルが売られる展開に。ただ、ドルも底堅く、大きな下落の動意とはならなかった。ユーロドルは、ECBの金利発表や米指標の弱い結果を受けて1.176ドルまで買われた。しかし、上昇が一服した後は、1.172ドル付近まで反落し、NY市場オープン前の水準まで押し戻された。

本日の東京市場では、日銀の政策金利発表が予定されている中で、朝方から円売り優勢で推移した。政策金利は、正午過ぎに発表。結果は、市場の織り込み通り0.25bpの利上げだった。発表直後は、円が買われたものの、その後、反落。東京市場閉場後の15:30に行われた植田総裁の会見では、「適切なタイミングでの利上げが、物価目標実現には必要」など、利上げに関する発言も出たが、来年早い段階での利上げの可能性は低いとみられたことから、会見開始から円は下げ幅を広げ、156.43円まで高値を伸ばした。ユーロドルは、朝方から、徐々に売られる展開が続き、1.1716ドル付近まで下落。前日の安値付近の水準まで下がった。

本日の指標は、24:00に米・11月中古住宅販売件数と、米・12月ミシガン大学消費者信頼感指数の確報値が発表される。中古住宅販売件数は、米国内で販売された中古住宅の件数を、月毎に集計したデータである。今回の市場予想は年率換算で415万件。前回の410万件から小幅に増加する見込み。予想通りとなれば3ヵ月連続の増加となる。政策金利の高止まりにともなう、住宅ローンの高金利が、政策金利の利下げとともに落ち着いてきたことが購入の増加につながっている。結果が市場予想を上回った場合、ドル買いの材料となる可能性がある。また、同時刻に発表される12月ミシガン大学消費者信頼感指数の確報値は、市場予想が53.5となっており、53.3だった速報値から小幅に上方修正される見込み。同指標は、8月分の61.7から11月分の51.0まで、4ヵ月連続で下落していたが12月分の速報値で下げ止まった。市場予想以上の上方修正があれば、ドル買いの材料となる可能性があるため注意したい。

加藤健一

著者:加藤健一

著者:加藤健一

大手証券会社でリサーチ業務に10年以上従事した後独立し、現在はFX・暗号資産・株式市場を専門とするマーケットストラテジストとして活動。為替・株価・仮想通貨の値動きに影響を与える経済指標、中央銀行の政策、地政学リスク、投資家心理といった要素を多角的に読み解き、タイムリーな市況レポートを発信している。