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米国の指標や地政学的リスクに注目

米国の指標や地政学的リスクに注目

米国の指標や地政学的リスクに注目

掲載日:2026.01.07

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本日のポイント

  1. 1 米・12月ADP雇用統計
  2. 2 米・12月ISM非製造業景況指数

6日のNY市場ではドルが買われた。米株高を背景としたドル高か。23:45に発表された米・12月非製造業PMIは速報値から下方修正される弱い結果だったが、市場への影響は限定的だった。156円前半で下げ止まっていたドル円はNY市場に入ると上昇。156.75円まで買い戻された。ユーロドルは12月後半にサポートとして機能していた1.17ドルを割り込み、1.1684ドルまで下落する軟調な推移。同水準では買いも入りやすく、1.168ドル台後半で下げ止まり閉場を迎えた。ゴールドは前日に続きNY市場で高値を更新した。4,496ドルと4,500ドル目前まで上昇した後、高止まりした状態で閉場となった。

本日の東京市場では、ドル売り円買いが主導となった。ドル円は東京市場の序盤では年末年始のレンジ下限の156.5円台付近で支えられていたが、昼近くになると売りが強まり156.3まで下落。目立った買い戻しが入らないまま欧州市場に渡った。ユーロドルは小幅に上昇したが1.17ドルの抵抗が重く、1.1691ドルまで反落した。海外市場で1.17ドル台に値を戻すか、1.168ドル台を下抜けるか注目したい。ゴールドは東京市場開場前の早い時間で一時4,500ドルまで上昇したが上抜けできず、4,430ドル台まで反落。海外勢が下げ幅を拡大するか、再度4,500ドルを目指す動きとなるか確認したい。

本日のポイントとして22:15に発表予定の米・12月ADP雇用統計が挙げられる。同指標は月ごとに民間の非農業部門雇用者数の増減を公表する経済指標で、ADP社の顧客である約40万社の給与計算データから算出される。前月は市場予想5,000人に対して結果は-3.2万人と弱いデータが発表され、一時ドルが売られた。今回の市場予想は+5.0万人。プラスに転じ、なおかつ8月分以来の高値となることが見込まれている。予想外に弱い結果となればドル売りが強まる可能性がある。また、24:00に発表される米・12月非製造業景況指数にも注目したい。同指標は米国の非製造業における景況感を示す指標である。50を上回ると、景気拡大を表わし、50を下回ると景気後退を示す。今回の市場予想は52.2と、3ヵ月ぶりに前月比で低下する見込みだが、50の分水嶺は上回る見込み。市場予想より強い結果であればドル買い、弱ければドル売りの材料となる可能性がある。加えて、本日はグリーンランドを巡る欧・米間の摩擦にも気を付けたい。かねてより、グリーンランドをアメリカに併合したいとの意向を示してきたトランプ大統領に対して、欧州の首脳8名が牽制する内容の声明を発表した。この一連の流れが地政学リスクとして警戒されてる可能性もある。市場のリスク動向に注目したい。

加藤健一

著者:加藤健一

著者:加藤健一

大手証券会社でリサーチ業務に10年以上従事した後独立し、現在はFX・暗号資産・株式市場を専門とするマーケットストラテジストとして活動。為替・株価・仮想通貨の値動きに影響を与える経済指標、中央銀行の政策、地政学リスク、投資家心理といった要素を多角的に読み解き、タイムリーな市況レポートを発信している。