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米雇用統計に注目

MARKET REPORT

マーケットレポート

米雇用統計に注目

米雇用統計に注目

掲載日:2026.01.09

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本日のポイント

  1. 1 米・12月雇用統計
  2. 2 米・ミネアポリス連銀カシュカリ総裁の発言

8日のNY市場は、22:30に発表された米・前週分新規失業保険申請件数が予想を下回った事が好感されてか、発表後にドル買いが強まった。ドル円は前述の指標発表後に157.07円まで上昇するも、157円より上では上値が重く、156.78円まで反落。ただ、今週前半にかけて上値を抑えていた156.8円台の水準がサポートに転換した様子もあり、NY市場後半に156.9円台まで再度上昇した。ユーロドルは新規失業保険申請件数の発表後に1.1656ドルまで下落。一時1.1674ドルまで買い戻される場面もあったが、その後1.1643ドルまで下げ幅を拡大した。ゴールドでは指標の影響は限定的となった。4,420ドル台での揉み合ったあと、4,465ドルまで上昇。短期的な押し目を作った後、4,479ドルまで上値を伸ばした。

本日の東京市場では円売りが進んだ。年末年始で進んだ円高に対して、本日発表を控えている米雇用統計を前に持ち高調整的な動きが入ったか。また、米国とベネズエラの問題から高まっていた地政学リスクに対する警戒感が後退してきた可能性もある。ドル円は東京市場開場直後から堅調に推移し、15:30時点で157.44円まで上昇している。雇用統計発表までに、12月19日の日銀政策金利発表後につけた157.76円に近づくか注目しておきたい。一方で、ユーロドルは小幅な値動きとなっている。1.16ドル台中盤での方向感に欠ける値動きだった。ゴールドも前日NY市場後半と変わらず、4,460~4,470ドル台で売買が交錯した。

本日のポイントとして、22:30の米・12月雇用統計が挙げられる。同指標は、米国労働省統計局が毎月発表している指標で、米国の雇用情勢を表す。今回の市場予想は非農業部門雇用者数が+7.0万人、失業率が4.5%、平均時給が前月比+0.3%。主要3項目全てで前月分より強い結果が予想されている。ただ、今週発表されたADP雇用統計やJOLTS求人件数が弱い結果だったため警戒は必要である。また、現在の米金利先物市場で織り込まれている1月の利下げ予測が1割程度にとどまっているため、雇用統計の結果が市場予想と乖離しても、米経済への見方は大きく変わらない可能性がある。そのため、雇用統計の結果を受けた値動きは一時的なものになる可能性も頭に入れておきたい。また、24:00から予定されているミネアポリス連銀カシュカリ総裁の発言にも注目したい。今月のFOMCから投票権を持つカシュカリ総裁は先日、失業率の急上昇リスクを懸念する発言をしている。本日の発言機会が雇用統計の結果が発表された直後であるだけに、同氏の失業率に対する最新の認識を確認したい。

加藤健一

著者:加藤健一

著者:加藤健一

大手証券会社でリサーチ業務に10年以上従事した後独立し、現在はFX・暗号資産・株式市場を専門とするマーケットストラテジストとして活動。為替・株価・仮想通貨の値動きに影響を与える経済指標、中央銀行の政策、地政学リスク、投資家心理といった要素を多角的に読み解き、タイムリーな市況レポートを発信している。