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根強い円売りの中、為替介入への警戒感もみられる

根強い円売りの中、為替介入への警戒感もみられる

根強い円売りの中、為替介入への警戒感もみられる

掲載日:2026.01.15

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本日のポイント

  1. 1 米・前週分新規失業保険申請件数
  2. 2 米・1月NY連銀製造業景況指数

14日のNY市場では、欧州市場で強まった円買いが先行した。ここまで衆議院解散の思惑による円売りが進んでいたが、この日は日米の当局者から為替水準に対する口先介入が相次いだことで円買いに転じていた。22:30に発表された小売売上高やPPIによる影響は限定的だった。ドル円はベッセント米財務長官によるウォン安牽制を受けたウォン買いに連れる形で下落。一時158.1円の安値を付けた。その後、前週末から今週前半にかけて抵抗となっていた同水準で反発し、158.59円まで値を戻した。ユーロドルはNY市場前半ではドル売りが先行し1.1660ドルまで上昇したが上値重く、1.1635ドルまで反落した。ゴールドは4,600ドル台で推移し高値に張り付く形となっている。

本日の東京市場では、主要通貨は揉み合いとなった。衆議院解散に関する報道をきっかけに、次回選挙で世論調査通り自民党が票を伸ばした場合、積極財政路線が強まるとの思惑から強まった円売りと、為替介入を警戒する円の買戻しで売買が交錯している。ドル円は開場後に売りが先行したが、158.2円までと昨日の安値には届かず反騰。しかし、158円台後半では上値重く揉み合いとなっている。ユーロドルは1.163ドル台での小幅な値動き。ゴールドは早朝から下落し、一時4,600ドルを割り込んだが、4,580ドル台で底堅い値動きとなっている。

本日の注目ポイントとして22:30に発表される米・前週分新規失業保険申請件数があげられる。同指標は米国内で失業者がはじめて申請した失業保険給付の申請件数を測定する指標である。1週間ごとに前週分が発表されるため速報性が高い。今回の市場予想は21.5万件で、前回の20.8万件から増加する見込み。予想通りとなれば、1月前半の2週連続で増加することになる。先日発表された雇用統計では失業率が4.4%と、前回の4.6%や市場予想の4.5%を下回る強い結果が示された。その中で、今回の失業保険申請件数が予想より弱い結果となった場合、失業率増加への転換に対する警戒感からドル売りが強まる可能性がある。また、本日22:30には1月NY連銀製造業景況指数も発表される。NY連銀が管轄地域内の製造業を対象として景況感を調査するもので、指数がプラスになると景気拡大、マイナスになると景気後退を意味する。今回の市場予想は+1.0。前月分の-3.9から回復し、プラスに転じる見込み。市場予想よりも強い結果はドル買い、一方で弱い結果だった場合はドル売りの材料と判断される可能性がある。

加藤健一

著者:加藤健一

著者:加藤健一

大手証券会社でリサーチ業務に10年以上従事した後独立し、現在はFX・暗号資産・株式市場を専門とするマーケットストラテジストとして活動。為替・株価・仮想通貨の値動きに影響を与える経済指標、中央銀行の政策、地政学リスク、投資家心理といった要素を多角的に読み解き、タイムリーな市況レポートを発信している。