vantage
vantage

東京市場はドル買い戻し、ミシガン大学消費者信頼感指数に注目

東京市場はドル買い戻し、ミシガン大学消費者信頼感指数に注目

東京市場はドル買い戻し、ミシガン大学消費者信頼感指数に注目

掲載日:2026.06.12

NEW

本日のポイント

  1. 1 米・6月ミシガン大学消費者信頼感指数【速報値】
  2. 2 中東情勢・原油相場の動向

11日のNY市場では、ドル売りが優勢となった。昨日発表された米5月PPIは市場予想を上回り、発表直後は米金利上昇を通じてドル買いが入った。ただ、その後はトランプ米大統領がイランとの戦闘終結が近いと受け止められる発言をしたことで、米・イラン合意への期待が高まり、過度な中東情勢への警戒感が後退した。リスクオンの流れから米長期金利も低下し、ドルの上値を抑える展開となった。ドル円は米PPIの上振れを受けて160.59円まで上昇したものの、その後はドル売りが強まり159.51円まで下落した。売り一巡後は徐々に下げ渋り、159.94円付近で取引を終えた。一方、ユーロドルはECB理事会後に1.1503ドルまで下落したが、その後はドル売りを背景に1.1590ドルまで上昇し、1.1580ドル付近でクローズした。

本日の東京市場では、米・イラン情勢を巡る過度な警戒感がいったん後退し、原油安や株高を背景にリスク選好の円売りが入りやすい地合いとなった。前日の海外市場では、トランプ米大統領がイランとの合意に言及したことでドル売りが強まり、ドル円は159.58円まで下落していた。ただ、その後はイラン側が最終合意には至っていないと報じられたこともあり、東京時間にかけてドルの買い戻しが入った。こうしたなか、ドル円は朝方の159.90円台から持ち直し、東京市場では160.30円台まで回復した。NY原油先物が前日の91ドル台半ばから85ドル台前半まで下落した後も87ドル前後で上値が重く、日経平均が一時大きく上昇したことも円売りを誘った。ユーロドルは朝方に1.1586ドルを付けるなど高値圏で始まったが、その後は1.1557〜1.1587ドルのレンジ内で推移した。

本日のポイントは23:00の米・6月ミシガン大学消費者信頼感指数の速報値と、中東情勢・原油相場の動向だ。米6月ミシガン大学消費者信頼感指数は、市場予想が46.0と前回の44.8から小幅な改善が見込まれている。前回5月分は、物価高やガソリン価格上昇への懸念を背景に低水準となり、消費者心理の悪化が意識された。今回も弱い結果となれば米景気減速への警戒からドルの上値を抑える可能性がある。一方、同時に発表される期待インフレ率が高止まりすれば、米金利上昇を通じてドル買い材料となりやすい。また、中東情勢と原油相場の動向にも注意したい。前日のNY市場では、米・イラン合意への期待から過度な中東警戒が後退し、ドル売りが優勢となった。一方、イラン側が最終合意には至っていないと報じられるなど不透明感は残っており、関連報道次第では原油価格や米金利、リスク心理が振れやすい。中東リスクが再び意識されれば有事のドル買いや円買いにつながる一方、緊張緩和が進めばリスク選好の円売りやドル売りが出やすい。

加藤健一

著者:加藤健一

著者:加藤健一

大手証券会社でリサーチ業務に10年以上従事した後独立し、現在はFX・暗号資産・株式市場を専門とするマーケットストラテジストとして活動。為替・株価・仮想通貨の値動きに影響を与える経済指標、中央銀行の政策、地政学リスク、投資家心理といった要素を多角的に読み解き、タイムリーな市況レポートを発信している。